金利の知識

住宅ローンを最優遇金利で借りるためには

住宅ローンには店頭表示と実際に借りる金利の優遇金利があり、店頭やホームページなどに表示されている金利と実際に適用される金利が異なっているのが普通です。

たとえば、メガバンクの変動金利型は各行とも2.475%が店頭やホームページなどに表示されている基準金利です。

しかし、実際にこの金利で融資を受けている人はいないと思います。

多くの人はその人の条件によって引き下げられた金利で住宅ローンを利用しています。

住宅ローンの基準金利と優遇金利

多くの銀行が基準金利と適用金の両方の表示を行なっており、変動金利型であれば、0.●●%と最優遇金利の表示のみのところもあれば、0.●●%〜1.●●%と下限と上限を示しているところもあります。

また、現実にどのような形で運用されているのかを問い合わせてみても、ケースバイケースになるので、コメントできません。

とするところもあれば、よほどの事がなければ最優遇金利が適用されます。という金融機関もあり千差万別です。

利用者の声を聞いても、何も問題なく最優遇金利を利用できた。という人もいれば、最優遇金利よりも少し高めの金利になった。

という人などさまざまで、誰もが最も有利な条件で住宅ローンを利用できるのではないということです。

金融機関もビジネスなので、年収が高く、資産的背景もしっかりしている、信用力の高い人には好条件で融資しても、信用度の低い人にはリスクがあるので条件を厳しくするものです。

ですので、住宅の購入を考え始めたら、できるだけ良い条件で住宅ローンを利用できるように、環境を整備しておくことが大切です。

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好条件で融資を受けるには?

時計とお金

好条件で住宅ローンを借りるには、まず何よりも頭金をたくさん用意することです。

両親からなどの援助も良いのですが、できれば自分でコツコツと貯め、購入価格の2割以上の資金を準備すると良いでしょう。

民間金融機関の中には、頭金が2割以上あるかどうかで融資金利が異なることがあります。

頭金2割以上の人には最優遇金利を適用し、2割未満の人は金利を0.2%上乗せといったケースです。

0.2%でも借入額が3,000万円、4,000万円になれば、毎月返済額が数千円の違いになってきます。

35年間の総返済額で見れば100万円以上の差になりますので、わずか0.2%と軽視できない差です。

しかも、定期積金などで確実に増やしていけば、それだけ家計管理がしっかりとした計画性のある人だと高評価になります。フラット35では、頭金が一割以上あるかどうかが金利変化の境目です。

また、返済負担率も問題になります。通常、民間ローンやフラット35では、年収400万円以上なら返済負担率が35%までOKですが、返済負担率が低いほど高く評価され、最優遇金利の適用を受けやすくなります。

この返済負担率の計算では、これから利用する住宅ローンの返済額に加え、すでに利用している自動車ローンやクレジットカードの分割払いなども含みます。

評価を上げるには、審査に入る前にこうした他の借り入れについて一括返済しておくのが良いでしょう。

定期預金などの取引実績が評価されることも

取引の実績作りには一定の年月がかかるので、『いずれは住宅の購入を』と考え始めたときには、これらの点を意識して銀行との取引実績を積むように心がけるのが良いです。

この金利引き下げ競争は、マイナス金利政策の導入後にさらに加速しています。体力のある銀行は思い切って引き下げ、ライバル行はそれを可能な範囲で追いかけるといった戦いが展開されています。

これは利用者にとってはありがたいことです。

店頭表示金利や実際の適用金利の動向などを見ながら、どの銀行が良いかを調べ、その銀行との関係を強化していくとよいでしょう。

ある信用金庫の金利優遇判断基準の例

  • すべての預金の1か月間の平均残高
  • 流動性預金(普通預金など)の1か月の平均残高
  • 給与・年金振込の実施公共料金のロ座振込
  • 国税・地方税のロ座振替
  • 保険料のロ座振替
  • クレジットカードの決済口座の利用
  • マル優の利用ホームバンキング、インターネットバンキングの契約

金利の引き下げ交渉をしてみる

いえの模型を持つ男性

金利の引き下げ交渉というと多少仰々しく聞こえるかと思いますが、借りようとしている金融機関に最優遇された条件が示されていない場合は、金利の引き下げを金融機関に自分から交渉する方法があります。

金融機関は多くのお客さんにお金を貸すことで利益を得ているので、金利の引き下げに応じずに、大事なお客さんが他の金融機関に流れてしまいそうなら、ある程度金利を引き下げてでも引き止めようとする場合があります。

交渉時に、『他の金融機関での借入も同時に検討している』と伝えれば、金融機関側もそれ相当の対応をしてくれます。

自宮業者や、自己資金が少ない、個人信用情報等に問題がなければ、もう少し金利を下げられませんか?とダメモトでお願いしてみましょう。

ただし、窓口で対応する担当者の多くは、独断で金利の引き下げを決定する権限がありませんので、上席または支店長クラスの、決裁権限を持つ人に相談してもらうという段取りを取りますので、金利の引き下げが可能かどうかの回答には少し時問がかかります。

なお、最初からフラット35の最優遇金利を提示されている場合には、それ以上の有利な条件は提示されません。(金融機関と住宅金融支援機構との関係上)

住宅ローンは高額な取引になりますので、借入れ金利が少しでも下がれば、最終的な総返済額が何十万円、場合によっては何百万円も少なくなります。

3,000万円を35年で返済する計画なら、金利が0.1%でも下がれば総返済額が約65万円も下がります。0.3%なら195万円です。

また、金利を下げてもらうためには、金融機関側から提示される条件に合致しなければならない場合もあります。

例えば、給与の振込先をその金融機関の口座にしたり、提携先のクレジットカードを作る、定期積金口座を開設するなどです。

他の条件を満たすことで優遇条件が適用される場合もありますし、条件が何もない場合もあります。

また、金利の交渉をするなら、金融機関の決算月や半期決算月が良いと言われています。

こればかりはタイミングと運になりますが、金融機関の各支店は決算までに住宅ローンの売上げノルマを達成したいと考えていますので、もしその時点でノルマ未達の場合は、少しでもノルマを稼ごうと特別な条件を提示してもらえる事があります。

なお、金利引き下げの交渉は、住宅ローンを返済中の人でももちろん有効です。

金利引き下げ交渉に失敗したした場合には、思い切って別の条件の良い金融機関に借り換えしてしまう方法も有りますが、借り換えにも安くない手数料が掛かります。

住宅ローンの金利や審査基準も日々変化していますので、その金融機関で取引を続けたいのであれば、時間を置いて再チャレンジしてみるようにしましょう。

ただし、忘れてはいけないのが、金融機関との交渉になりますので、返済履歴に遅延があったり、こちら側が不利な立場であると当然うまくいきません。
過去の返済に延滞がないかどうかは最初に確認しておくようにしましょう。

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